WHYから始めよ! を読んだ
読んだ。
- 作者: サイモン・シネック,栗木さつき
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2012/01/25
- メディア: 単行本
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Why から始め、その次に How や What を示すことの重要性を説いた本。 読んでいて気になったところを何点かメモ
VISA デビットカードを使ったら口座残高が通知されるようにした
VISA デビットカードを使ったら口座残高が通知されるようにしたので、個人の技術的な備忘録。
三菱東京UFJダイレクトのページの操作を自動化して、口座残高を調べる - kitak.blog の続きにあたります。ざっくりこんなかんじです。
(あらかじめ、VISA デビッドカードを使ったら Gmail のアドレスにメールが来るようにしておく。これは三菱東京UFJダイレクトのページで設定できる)
- IFTTT の Applet で Gmail で指定のアドレスからメールが届いたら、VPS のウェブサーバーに HTTP リクエストを送るようにする
- ウェブサーバーでは、前回の記事で紹介した Python スクリプトを実行して、口座残高を取得する(スクレイピングに時間がかかってタイムアウトすることがあるのでジョブキューに投げる)
- LINE Notify で残高を通知する
IFTTT
Gmail のアドレスにメールが届いたことを検知するには、Push Notifications | Gmail API | Google Developers に書かれている方法でできそうだったけれども、Cloud Pub/Sub API とか諸々のお膳立てが面倒なかんじだった。
他に何か良い方法は無いかと考えていたら、IFTTT で Gmail の Trigger があったのを思い出したので、調べたら、ついでに Maker Channel (https://ifttt.com/maker) というものがあるのを知った。HTTP リクエストを Trigger にしたり、Action で HTTP リクエストを実行してくれる。名前から分かるように、Arduino とか Raspberry Pi みたいなデバイスと連携するためにできた機能っぽいんだけど、既存のウェブサービスと自作ウェブサービスの連携が捗る神機能な気がする。けっこう前からあるようだけど、大昔に Twitter → Evernote の連携をして以来 IFTTT を使っていなかったので知らなかった。
LINE Notify
取得した口座残高は LINE Notify ( https://notify-bot.line.me/ja/ ) で通知させることにした。LINE 版 ikachan。
HTTP リクエストを実行すれば、LINE のグループに通知を送れる。シークレットトークンの発行も簡単。
自作ウェブサービス周り
- VPS は Vultr の東京リージョンを借りた
- IFTTT からのリクエストを受け付けるサーバーは Flask で書いた。Flask を使うにあたって Home · yoshiya0503/Flask-Best-Practices Wiki · GitHub とか GitHub - be-hase/ghe-line-notify: LINE Notify Gateway for Github Enterprise. を参考にした
- 口座残高の取得にけっこう時間がかかるので、ジョブキューに投げることにした。使ったジョブキューのモジュールはシンプルそうな RQ
- 教養ぐらいのつもりで Docker (Docker Compose) を使って動かすことにした
- 手元で作った Docker image を EC2 Container Registry に push して、VPS で pull して使う。ECS 使わんの? と思われそうだけど、あれも使いたいこれも使いたいとなって AWS 沼に嵌っていきそうな気がしたのでやめた。あと、リハビリとして、VPS いじりをしたい気持ちだった
- 手元で開発を行っている環境と同じ環境を簡単に構築できるので、Deploy はすんなりいった。ただ初めてやることが多かったので、Deploy までのお膳立てがけっこう大変だった
- (自分しか使わないサービスだから別にいいんだけど) Container の監視どうしようかな、と思って、色々調べたら、Datadog を使うのが楽そうだった。Docker integration で 走っている Container の数を監視して、減ったら通知するようにした。通知は Webhook integration で、口座残高と同じく LINE Notify を使った
というかんじで、口座残高が通知されるようになった。ブラウザで動く JavaScript ばかりしばらく書いてて、色々アレになっている部分があるので、今年はこういう個人のお金まわりのウェブアプリを書いてリハビリをする予定。
MPEG-2 TS の PCR のメモ
MPEG-2 TS パケットのヘッダーをパースするプログラムを読んでいたら、PCR というキーワードがでてきたので調べた。個人的なメモ。
PCR の説明は デジタル映像の「アーカイブ&デリバリー」に関する技術情報サイト|mpeg.co.jp > VIDEO-ITを取り巻く市場と技術 が分かりやすかった。PCR は Program Clock Reference の略で、送信機と受信機の時刻を同期するための基準となる時刻。
それを基準に PTS (Presentation Time Stamp) と DTS (Decode Time Stamp) を計算する。前者は再生する時刻で後者は復号する時刻。
以前、仕事で特定の動画を再生したままにして数十分ぐらい放置するとパツンと止まることがよく起きていたのだけど、仙石浩明の日記: 地デジ MPEG-2 TS の PCR/PTS/DTS ラップアラウンド (PCR Wrap-around) 問題を回避して ffmpeg で PS 変換できるようにしてみた に書かれているように PCR の値がおかしくなっているのを疑ってみるとよさそうな気がした。
回転寿司酒場 銀座沼津港 に行ってきた
Bitcoin長者のわっかむさん( @yuma300 )と愉快な仲間たちで行ってきました。
- ジャンル:回転寿司
- 住所: 中央区銀座1-8-19 キラリトギンザ 8F
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- (写真提供:8番将軍)
- 回転寿司酒場 銀座沼津港をぐるなびで見る | 銀座の寿司をぐるなびで見る
銀座なのに沼津港? このお店、Bitcoin で支払いができます。
店内には Bitcoin の ATM が。
板前さんに Bitcoin でチップを払うことができると聞いていたので、試しに購入。
ビットコインを買うきたけー pic.twitter.com/3AyyjzWvGl
— 👑びっとぶりっと (@yuma300) 2017年1月17日
購入したものの、残念ながらチップを払うことができる取り組みは終了していました。
(写真撮り忘れたんですが)肝心のお寿司は、新鮮でネタが大きくおいしかったです。東京で生鯖の寿司を食べたのは初めてかも。
ごちそうさまでした。
三菱東京UFJダイレクトのページの操作を自動化して、口座残高を調べる
家計簿アプリ自給自足の一環。今日はブラウザ操作を自動化して、口座残高を調べます。VISA デビッドをつかったらメールが来るように設定しているので、最終的にそれをハンドリングして、口座残高を LINE とかに通知したい。
こんなかんじの Python のスクリプトを書きました。三菱東京UFJダイレクトのページにログインして、口座残高が書かれた要素を調べます。ブラウザは PhantomJS, 自動操作には WebDriver (Selenium2) を使うので、事前に PhantomJS と pip で selenium パッケージをインストールしておきます。
# -*- coding: utf-8 -*- import os import time from selenium import webdriver from selenium.webdriver.common.by import By from selenium.webdriver.support.ui import WebDriverWait from selenium.webdriver.support import expected_conditions from selenium.common.exceptions import TimeoutException def get_amount(): MUFG_URL = 'https://entry11.bk.mufg.jp/ibg/dfw/APLIN/loginib/login?_TRANID=AA000_001' ID = os.environ['MUFG_ID'] PASSWORD = os.environ['MUFG_PASSWORD'] browser = webdriver.PhantomJS() try: browser.get(MUFG_URL) WebDriverWait(browser, 10).until( expected_conditions.presence_of_element_located( (By.ID, 'account_id') ) ) browser.find_element_by_id('account_id').send_keys(ID) browser.find_element_by_id('ib_password').send_keys(PASSWORD) # 要素をクリックしたけど効かなかったので、onclickで呼び出している関数を呼び出す browser.execute_script('gotoPageFromAA011();') WebDriverWait(browser, 3).until( expected_conditions.presence_of_element_located( (By.ID, 'setAmountDisplay') ) ) return browser.find_element_by_id('setAmountDisplay').text except TimeoutException: browser.save_screenshot('debug.png') raise finally: browser.quit() if __name__ == '__main__': print(get_amount())
Google Cloud Vision API の OCR 機能でレシートを読んでみる
題の通り。
趣味で家計簿アプリをちまちま作っているんですが、レシートを読んで支払った金額を入力する機能が実装できるかどうか検証するために触ってみました。事前に GCP Console でプロジェクトを作ったり、API キーを発行しておきます。
コードはこんなかんじです。
import base64 import json import requests def detect_text(path): with open(path, 'rb') as image_file: content = base64.b64encode(image_file.read()) content = content.decode('utf-8') api_key = "YOUR_API_KEY" url = "https://vision.googleapis.com/v1/images:annotate?key=" + api_key headers = { 'Content-Type': 'application/json' } request_body = { 'requests': [ { 'image': { 'content': content }, 'features': [ { 'type': "TEXT_DETECTION", 'maxResults': 10 } ] } ] } response = requests.post( url, json.dumps(request_body), headers ) result = response.json() print(result['responses'][0]['textAnnotations'][0]['description']) if __name__ == '__main__': detect_text("receipt.jpg")
今回読んでみたレシート
結果
サンつコ 渋谷マークシティ店 電話 03-3464-2593 領収書 合計 ¥1 57 (うち消費税等 8.0% ¥11) ルジット支払 ¥1 57 クレジット売上票 お客様控え ルジット支払額 ¥157 会社名 JCB 会員NO お取扱日 承認番号 0927657 店舗名 サンクス 渋谷マークシティ店
けっこうちゃんと読めてますね。上のリストをなめて、「合計」が含まれる行の後ろの行を金額として扱えば大体うまくいくんじゃないかな、と思いました。また、「合計」が認識できなかった場合は、 \¥(\d|\s)+
の正規表現パターンにマッチする行を取り出して、入力の候補として選択させればよさそうです。
Create Your Own Programming Language を読んだ
Create Your Own Programming Language を読んだ。
どこかで、CoffeeScript の作者はこの本がきっかけで CoffeeScript を作った、と紹介されていて気になっていた。
この本では、言語処理系について学びながら、Python と Ruby を足して2で割ったような Awesome という言語を Ruby で実装する(最後の章では mio という Io のサブセットを実装する)。 目次を見ると、たったの100ページに字句解析、構文解析、ランタイム、インタプリタ、仮想マシン、ネイティブコンパイルといったプログラミング言語をつくるために必要な知識・技術が詰まっていて、非常に濃い。
学生のときに言語処理系の講義をとったのだけど、半期で、全体の概要を学んで、lex とか yacc をちょっと使ってみておしまい、というかんじで実際に手を動かすことも少なく、言語処理系に対する理解がぼんやりしたものになっていた。
社会人になってみて、「言語処理系を作ることで得られるものは多い」と色々な人が本やインタビューで述べているし、個人的な実用に目を向ければ、JavaScript 関係のツールの多くが何かの言語を別の言語に変換したり(CoffeeScript, Babel, TypeScript, ...)、AST を扱っている(ESLint, unassert, power-assert, ...)。
ということで、ここらでひとつ学び直すか、という気持ちになった。
簡単な英語で書かれているのと、ソースコードが多いので、1章、大体1~2時間で読める(サンプルコードの写経・デバッグ含む)。自分の場合は、帰宅途中にカフェに寄って1日1章を目安にちょっとずつ進めて、大体1週間で読み切った。
読んだ感想として、コンパイルのフェーズが具体的に何をおこなっているか、各フェーズで世の中で利用されているツール(例えば字句解析であれば lex とか)の紹介、仮想マシンの必要性などを丁寧かつ細部に立ち入り過ぎずに解説している良書だと感じた。
たしかにこれ一冊読めば、(最適化や効率の良い実装は置いておいて)自分のプログラミング言語をなんとか作ることができる能力が身につくし、次のステップとして、これよりも固い・厚い本を読むための足がかりになりそう。
作るプログラミング言語の仕様や実装は Ruby自身のそれに影響を受けているので、事前に メタプログラミングRuby に書かれているぐらいの Ruby の知識があると読みやすいのではないかと感じた。